故Cozy Powell/Jan Akkerman等名手陣参加 Ray Fenwick主導Rock Session Project:Forcefield 傑作2nd「Talisman」紙ジャケ国内盤

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御存知!故Cozy Powell/Jan Akkerman/Tony Martin等名手陣参加 Ray Fenwick主導Rock Session Project:”Forcefield” 傑作2nd「Talisman」日本独自リマスター紙ジャケット国内盤中古でございます。
盤共に非常に状態の良い中古でございます

日本独自リマスターの模様でございます。
日本特有の高音中心で杓子定規的な音質ではございますが、良心的なものとなっております。



内容は言わずもがな。

ラインナップは興味深い名手揃い。

Ray Fenwick(G、Keyex-The Spencer Davis Group、Tony Ashton & Jon Lordセッション、Ian Gillan Band等)、故Cozy Powell(Ds、ex-The Sorcerers、Ace Kefford Standard、Big Bertha、
第二期Jeff Beck Group、Bedlam、Cozy Powell"s Hammer、Rainbow、MSG、Whitesnake、Emerson, Lake & Powell、後にGary Mooreセッション、Black Sabbath、Brian May、Colin Blunstoneセッション等)、
驚きのJan Akkerman(G、ex-Forcus)、Tony Martin(Vo、当時Black Sabbath、後にMolo/Martin、Giuintini Project、M3、Empire他)、
Laurence Cottle(B、Laurence Cottle Quartet、Jim Murren、Gary Moore/Black Sabbathセッション他)、
Neil Murray(B、一曲のみex-Hanson”Magic Dragon”、Gilgamesh、National Health、ColosseumⅡ、Whitesnake、VowWow、Black Sabbath、Brian May、Dave Shaman/MSGセッション他)、
Chris Cozens(Key)、Barry St. John(B-vo)となります。


プロデュースはRay Fenwickとなります。

エンジニアはSean Lynch(Gary Numanの傑作”I Assassin”等手掛ける。後にBlack Sabbath/Glenn Tipton等)、ヴォーカル録音がかのJohn Burns(初期Genesis/Queen等で御馴染み)となります。

1988年4~5月英国イングランド”Soundmill Studios”、”Studio House”(ヴォーカル録音のみ)、”Redwood Studios”(ミキシングのみ)での制作となります。


(今作制作後に故Cozy Powell加入後のBlack Sabbathが当時の新作”Headless Cross”を制作致しますが、同じ”Soundmill Studios”にて制作開始となります。
参加ベーシストやエンジニアが同じで、制作陣が似通った所が非常に興味深い所でございます)





故Cozy Powell曰く「Ray Fenwickのプロジェクト」との事。


Ray Fenwickが「著名ミュージシャンによるロック・セッション・プロジェクト」を立案。

レコード会社にアプローチしたところ、当時かの「Far Corporation」プロジェクトがヨーロッパ圏で結構なヒットを記録した事があり、レコード会社が興味を示し、契約を締結。

(”Far Corporation”は、英国人ポピュラー系著名プロデューサーFrank Farian主導のプロジェクト。
Steve Lukather /Simom Phillips/Bobby Kimball等Toto関連著名名手ミュージシャンや名手Robin McAuley、ドイツ系セッション・ミュージシャン等参加。
かのLed Zeppelin名曲”Stairway to Heaven”のリメイクの大ヒットで知られる)


ヴォーカリスト中心にミュージシャン人選に乗り出しますが、当時かの”Emerson, Lake & Powell”崩壊で多額の負債を多い、無記名録音セッション(笑....”B”でしたか?)を含め多々セッションに参加、
Ray FenwickのThe Spencer Davis Group時代の同僚名手”Pete York”ともドイツで活動を行い、負債解消に勤しんでいた旧知の名手故Cozy Powellに注目する事となります。

(”Emerson, Lake & Powell”は二作制作に二回のワールド・ツアー契約でございましたが、一度のみで崩壊。そもそも故Cozy Powell4作目のソロ(当時の)最終契約を基とする契約で故Cozy Powellにも違約金が多々発生の模様)


故Cozy Powellは英国/ヨーロッパ圏、日本では著名なミュージシャンで輝かしい経歴を誇るミュージシャンではございます。

仕事の正確さ・早さのみならず、様々なバンド/プロジェクトでのかなり優秀な纏め役としても知られ頼られている事があり、超一流どころの強い人脈でも知られる人物。

Ray Fenwickはそれらを鑑みた感が有り、演奏参加のみならずコーディネーターとしてプロジェクト参加を依頼する事となります。


故Cozy Powellは参加を承諾。Ray Fenwickと共にプロジェクトの具体化に乗り出す事となります...................


(Ray Fenwickはレコード会社との折衝、プロジェクトのスケジュール・金銭そして音楽の質の管理を中心に。故Cozy Powellはミュージシャン人選にスタジオ等々の手配を中心に、と役割分担を行った感がございます...............)


かの”Far Corporation”の成功に倣ったレコード会社の要望で、著名ロック・スタンダード楽曲中心に新曲を加える事で同意。


まず手始めにかのDeep Purpleの名曲”Smoke on the Water”を録音制作し、リリース。
かなりの反響を得た事で、本格的に制作に乗り出す.....................という感がございます..............................


先行シングルが大好評という事があり、案外良いセールスを記録。

そもそもが一回限りの制作契約ではあったものの、この成果から契約継続が決定する事となります......................



故Cozy Powellとしては演奏含め御仕事という感があった前作。

Ray Fenwickのプロジェクトとは言え、片腕的な重要な役割を果たしていた事や自身の貢献が前作の成功に繋がったという自負もあり、
今作では当初から制作に関わる事から発言を強め、故Cozy Powell自身が納得出来る音楽性へ変更を目論む事となります。

レコード会社側も前作の成功で制作をプロジェクト側に任せており、ロックやHR/HM色を強める事をRay Fenwickに進言し了承を得る事となります..............




さて今作。

HR/HMというよりは、正直その要素を取り込んだ(日本で言う)”A.O.R.”という音楽性でございますが、今作では前作よりもロック色やHR/HM色を強め、
洗練された英国/ヨーロッパ系メロディ重視といった感がございます。

(楽曲によってはかの”Queen”に似たものも............)

そもそもRay FenwickはかのRoger Gloverが手掛けた”The Spencer Davis Group”の名盤”Living in a Back Street”や”Ian Gillan Band”4作等々参加でHR/HMファンに知られる人物ではございます。
Ray Fenwick在籍時”The Spencer Davis Group”やそのIan Gillan Band自体が”ブリティッシュ・クロスオーヴァー”系の音楽性で、後者はHRの要素を持ち込んだ感のある音楽性でございます。


故Cozy Powell参加ではございますが、そもそも”Forcefield”はRay Fenwick主導のプロジェクト。

されど今作では故Cozy Powellが当初から人選を含め制作に深く携わるという事で、音楽性に強い影響力を与えている感がございます。

音響含め八十年代特有の洗練さが加わったものは前作同様となっております。


また前作の成功で創作の自由がレコード会社から認められている感が有り、新曲中心というもの。

カバー楽曲のアレンジも含め今作の音楽性に沿ったものの感。
”クロスオーヴァー”~”A.O.R.”系の非常に洗練されたもので高品質とは言えど結構ベタであった前作のアレンジから解放された感がございます。




巨匠Jan Akkermanの参加が目を惹きますが、クラシカル上がりジャズ/フュージョン系の叙情性が聴きもの。
”Focus”というよりは寧ろJan Akkermanソロ作での(アウト感覚含めた)演奏・音楽性を重視した演奏となっております。



鍵となるTony Martinでございますが.........全面参加が非常に興味深いところ。


名ヴォーカリストとして名を上げたBlack Sabbathの隠れ名盤”The Eternal Idol”制作以前に、そもそも”MGM”(故Mel GalleryとBernie Marsdenの幻のバンド)のデモ録音に参加。
同じく参加のNeil Murrayが高く評価していた事が頷ける出来。


かの故Ronnie James Dio系のヴォーカルではございますが、本家がワン・スタイル・シンガーである事に比べ、幅広い応用力と表現力が備わっている事が窺えるものでございます。
無意識的に故Ronnie James Dio感が出る(低音含めた)パートが玉に瑕ではございますが、非常に伸びやか。

(日本で言う)”A.O.R.”の音楽性にも対応可能という所がミソでございます。


とりわけ”Carrie”では高音パートが見事。

似た時期にかのJohn Sykesの新バンド”Blue Murder”のデビュー作がリリースされ、その名曲”Valley of the Kings”を名手John Sykesと共に作曲しておりますが、
ヴォーカルのメロディ・ラインの有り方や高音パートが似ている箇所があり、今作のヴォーカルアレンジに携わっていた感がございます。

(Tony Martinは”Blue Murder”の新ヴォーカリスト候補であった感。
幻のJohn Sykes/Cozy Powell/Tony Franklin/故Ray Gillanラインナップの他に”Blue Murder”自体がデモ録音4作があると言われておりますが、その一つがTony Martinによるもの、
そのセッションで生まれたのが名曲”Valley of the Kings”と推測されるものでございます)


後々にソロ名作”Back Where I Belonged”を制作致しますが、今作での音楽性が影響している感がございます.....................




肝心の故Cozy Powellの演奏でございますが.....................

良心的なもので見せ場もございますが、今作の音楽性に沿った演奏。
前作よりも派手気味で遥かに本音を出してきている感がございます。


されど当時故Cozy Powellは「無記名録音セッション」に精を出していた事があり、それが影響している感がございます。

この時代、様々な録音セッション時に(特定の音楽性に自己の確固たる演奏個性を嵌め込み、それによって楽曲の質を数段上げる手法含め)自己の演奏個性を強く抑える様指示を受けていた感が有り、
その影響から、この”Forcefield”がRay Fenwick主導のプロジェクトであり、今作が本音に沿うものではあっても音楽性の有り方も考慮した上で演奏を行っている感がございます。


ただ、「無記名録音セッション」絡みのこの時期から(前述の個性排除のセッションの有り方もあり)パワフルさに重点を置いた感が有り、往年のリズムの鋭い切れが弱くなってきた感がございます...................................



この”Forcefield”と並行してRay Fenwickは別のセッション・プロジェクト企画で作品制作を行う事となります。

”Minute by Minute”というジャズ/フュージョン絡みのプロジェクトではございますが、演奏に故Cozy Powellが駆り出される事となります。


その参加楽曲で共演したのが、何と!かなりの才色兼備で知られるかの名手”Candy Dulfer”!
非常に興味深い共演ではございます....................................



(故Cozy Powellは「ワン・スタイル・ドラマー」と揶揄されますが、後に若手ドラマー向けの指導企画で歴史的名手巨匠Peter Erskine(ex-Weather Report、Jaco Pastorius”Word of Mouth”、渡辺貞夫等々)と邂逅。
曰くは「様々なスタイルの演奏や様々な音楽のスタイルをが存在している事を熟知している」との事でございます................
今作共にそれを窺わせる活動ではございます........................)



今作リリース後はHR/HM界隈中心に話題を呼び、前作程ではないにせよ好評を博す事となります。

プロジェクト継続と相成りますが、故Cozy Powellの活動の軸がBlack Sabbath中心と成った事でスケジュール問題が生じていく事となります。

また故Cozy Powellの権限が強くなった事や前作と同じ成功を求めるレコード会社との狭間でRay Fenwickがプロジェクトの音楽性の有り方で苦悩する事となります..............................





今作制作当時、故Cozy PowellはGary Moore Bandに在籍。

故Gary Moore当時の新作”After the War”制作に携わってはいたものの、緻密なアレンジ絡みという”Control Freak”的な制作の有り方で故Gary Mooreと故Cozy Powellが対立しておりました。

当時は伏せられていたものの故Cozy PowellのBlack Sabbath加入が決まっていた関連で、同僚のTony Martinを今作起用の感がございます。

またNeil Murrayも今作に絡んでおり、VowWowから引き抜きを画策していた事があり、非常に興味深いものがございます......................




Tony Martinは現在かの巨匠名手Tony Iommi(Black Sabbath)と制作を行っている模様でございますが、Black Sabbath名義になるのか?はたまたIommi/Martin名義となるのか?興味深い所ではございます........................

Black Sabbathや巨匠名手Tony Iommiとなると故Ronnie James Dioを意識せざるを得ないという面がございますが、今作やソロ作の感覚を上手く生かした制作に期待したい所ではございます...........................



現在では入手が困難。この機会に是非。



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